ここからは腸内環境を改善するアプローチについて解説します。と、その前に腸内環境の良し悪しを判断しておかなければいけませんね。腸内環境がすでに良い状態なら改善する必要はないわけですし、悪いなら改善も必要になります。あなたの腸は荒れてませんか?
腸に炎症やリーキーガットがあっても、必ずしもお腹が痛くなるといったわかりやすいサインが出るわけではありません。サインがなくとも、現代は多くの人の腸内環境が乱れていると思った方が良いでしょう。これまで解説したように、腸を荒らす原因物質があまりにも身の回りに溢れていますから。
腸内環境の良し悪しをもっとも簡単に自分で判断する方法は、自分のうんちをしっかり観察することです。目を背けてはいけませんよ。うんちは腸からの貴重な便りですから。
腸内環境が良好な場合のうんちは、
・黄土色でバナナ状
・水に浮く
・ヨーグルトのような臭い
・毎日2~3回出る
上記のようなら、あなたの腸内環境はバッチリだと思って良いでしょう。
一方で、
・柔らかすぎる or 固すぎる
・細い or 小さくコロコロしている
・黄色や緑色っぽい
・こげ茶や黒っぽい
・便秘気味、毎日出ない
・便秘と下痢を繰り返す
これらは全て腸内環境が良好ではないとの便りです。毎日の便りにしっかりと注意を払いましょう。
うんち以外にも、
・お腹の張りが気になる
・おならが臭う
・肌荒れや吹き出物が出来る
・アレルギーがある
これらに該当する人も腸が荒れていると思った方が良いかもしれませんね。
さらに、もっと客観的にきちんと調べてみたいという場合は、便総合検査や有機酸検査という方法もあります。いずれも便や尿といった検体を米国にある検査機関に送って検査してもらうもので、費用はそれぞれ5万円前後します。かなり詳しく腸内細菌の状態を調べることが出来ます。また、有機酸検査の方は、身体の代謝産物を分析することで、腸内細菌だけでなく細胞内でのエネルギー産生の状態やアミノ酸やビタミンなどの栄養状態なども調べることが出来ます。
ちなみに、私は有機酸検査をやったことがあります。費用は少々かかりますが、自分で尿を採取して送るだけですから、この点は何ら難しくありません。そして、検体を送って1ヶ月ほどすると、A4数枚のレポートが送られて来ます。そこには、オキソグルタル酸やアスペルギルス、アラビノースといった専門用語(これらは腸内細菌マーカー)と数値が並んでいます。これを読み込むにはそれなりのスキルが必要になるので、ここは難易度高いです。
しかし、これをしっかり読み込んで分析すると、いろいろなことが見えて来ます。実際、私も栄養摂取には気を配っていましたが、有機酸検査の結果からはさらに色んな改善点が見つかり、その後の食生活の改善に活かすことが出来ています。身体のコンディションを正確に知るには血液検査とともにとても有益な検査です。もし、検査をやってみたいという方がいらっしゃったら個別に私までご相談下さい。
と言うことで、まずは自分の腸内環境の良し悪しを把握しましょう。そして、それから腸内環境改善へのアプローチを始めましょう。