タンパク質の重要性を説いたところで、次は、じゃあ何をどれだけ摂ればいいの?と言った点を解説します。
タンパク質の必要量。
最低でも1日あたり体重(kg)と同じグラム数のタンパク質を摂りましょう。
タンパク質は体内に蓄える事が出来ないので、前述の量を毎日摂る必要があります。例えば、
体重60kgの人なら、1日に60gです。
もちろん、全員が同じということではなくて、タンパク質が多めに必要な人たちもいます。
閉経前女性なら、その1.3倍。慢性疾患、成長期(身長が伸びている間)、運動をめっちゃしてる人などは、その1.5~2.0倍のタンパク質が目安になります。
では、どんな食品にどれだけのタンパク質が含まれるのか?これは「栄養成分早見表」あたりでググれば簡単に調べられるので、ご自分で調べてみて下さい。
例えば、100gの肉や魚なら、タンパク質量は20g前後です。
ただし、プロテインスコアの考慮を忘れてはいけません。もし、プロテインスコアが80であれば、タンパク質量に0.8掛けをする必要があります。牛肉のプロテインスコアはだいたい80ぐらいですから、牛肉赤身100g食べた時のプロテインスコアを加味したタンパク質は、
100×0.2×0.8=16gとなります。
体重60kgの人ならば、毎日375gは最低食べなければならない計算になります。
週に3日はそれぐらい食べてるよ!じゃダメなんですね。タンパク質は体内に貯めておけないので、毎日コンスタントにそれだけの量を摂る必要があります。
ちなみに、食品のプロテインスコアも「プロテインスコア一覧」あたりでググれば簡単に調べられます。
ちなみに、プロテインスコアとはタンパク質に含まれるアミノ酸のバランスのことです。
人体に必要なアミノ酸それぞれの理想量を100としたときのスコア。
例えば、20種のアミノ酸のうち、19種は理想的なのにリジンだけが含有量80%だったとしたら、その食品のプロテインスコアは80になります。
タンパク質しっかり摂ってますか?と問うと、たいていの人はちゃんと摂ってます!と言うけれど、実はたいていの人が足りていないことが多いのです。
現代は普通に食事すると、炭水化物(糖質)過多になってしまい、その分タンパク質の摂取が足りてない人が大半なのです。私たちの身体を維持する上でもっとも大切なものがタンパク質ですから、これが足りないということは、健全な身体も維持出来ないということです。老化も加速しますし、病気の原因にもなります。
皆さん、一度1週間程度、毎日食べたものを記録し、そのタンパク質量を計算してみて下さい。きっと、かなりの人がタンパク不足になっていることでしょう。食事では、まずはタンパク質を意識的に摂り、お腹に余裕があったら炭水化物(糖質)を食べるようにしましょう。
50gのタンパク質を摂取しようとした時(タンパク質量とプロテインスコアを加味すると)、単一の食品ではそれぞれ以下の量を食べる必要があります。
・卵 7.5個
・豚肉 275g
・豆腐 1275g
・食パン 1400g
・米飯 3250g
・ジャガイモ 5485g
この一例を見ても、糖質主体ではタンパク質を必要量摂るのがいかに難しいかは一目ですよね。また、豆腐の例からも、植物性食材だけでタンパク質を充足させることが難しいことがわかると思います。植物性タンパク質にも良い面はありますが、量をきちんと摂ることを考えると、やはり動物性食材をしっかり取り入れるようにしたいものです。