投資と言えば株式投資だったり不動産投資だったり、経済的なものを指すことが一般的ですね。また、投資と言えばリターンにも不確実性がありますよね。大きな投資をすればリスクも大きくなります。
そんな一方でリターンが確実な投資もあります。それが「健康への投資」です。大きく投資したらリターンも大きくなる。健康への投資は経済的な投資とはこんな点が異なります。

美と健康の部屋では、栄養面・運動面で色んな記事を書いて来ましたが、いずれも一貫しているのは、すぐに結果に結びつくような小手先の術は書いていないということです。栄養改善・体質改善はそもそも時間がかかります。適切な栄養を摂ったから、運動したからと言って、明日すぐに結果が出るというようなものではありません。今日の食事や運動習慣は5年後、10年後の健康を作るということ。簡単に健康が得られるような魔法みたいな話しはありません。

しかし、時間はかかるけれど必ず結果は付いてきます。きちんと取り組めば、将来の健康状態は間違いなく何もしないことと比べて必ず良くなるはずです。つまり、将来の自分のために、いま自分の健康に投資するということです。必ずリターンが得られるならやらない手はありませんよね。

ただし、当然ながら、それなりに努力は必要です。本能のままに食べたいものを食べるのではなく、これを理性でコントロールする必要があります。怠けたいという本能を抑えて運動する必要もあります。いずれもちょっと面倒なので、続かない人も多いと思います。でも、こればかりは地道な継続しかありません。継続しなけれぼリターンは得られません。健康に短期投資はありませんから。

さて、どうしたら継続出来るのでしょうか。まず自分が自身の健康に関心を持つことが大切だと思います。そして、関心を持つためには知識も必要です。関心と知識を得たら、次にまずやってみること。とにかく、しのごの言わず行動に移すこと。そして、習慣化するまでまず続けてみる。まずは3週間でもいいから愚直にやってみる。すると習慣化しやすくなります。毎回理性でコントロールせずとも習慣化してしまえばこっちのものです。習慣化すればいずれ小さな変化に気づく時が来るでしょう。体調や体型などの変化。こうした小さなインセンティブが得られると更に継続するモチベーションになります。小さなインセンティブを得ながら長く続けると、やがて大きなボーナスを得られる時がやってきます。

そして、取り組む上で大事なことは、自分の健康を他人に委ねないこと。自分自身に関心を持って自分で管理することです。適切な知識を持って、自分自身の身体に向き合って自分でPDCAを回すことです。これが肝です。医師やトレーナーのアドバイスを参考にすることは良いことですが、あくまでもやるのは自分。自分の身体のことが一番わかるのは自分自身。医師やトレーナーはアドバイスはすれど責任までは負いません。自分の健康に責任が負えるのは自分しかいません。

こう言ったことは、仕事にも相通じる部分がありますね。将来の自分のために、いましっかりスキルアップや能力向上に努める。少々しんどくても諦めずに継続する。上司や先輩のアドバイスを受けつつも、あくまでも決めるのもやるのも自分。上司や先輩ではありません。そして、その努力が将来の自分にリターンとして戻って来ます。ただし、間違った努力ではいけません。適切な方向での努力をすべきです。
健康にせよ仕事にせよ、先の楽しみのために継続する能力、これ大切だと思います。

私ももう五十代も半ばを過ぎましたが、このことを痛感します。四十代後半で子供も独立し、自分の時間もたくさん出来ます。仕事も脂が乗ってくる時期です。色んな意味で充実した時間を過ごせる時期だと思います。でも、この時に健康に自信がなかったとしたら。仕事にも全力投球出来ないでしょうし、趣味に没頭することも難しいでしょう。五十代以降でのQOLは本当に大切だと思いますね。若い頃は少々不摂生してもなんとかなるものです。でも、その不摂生のツケが歳をとってから返って来るとしんどいですよね。そんな人を何人も見てきました。

でも、最後に一つ付け加えておきます。
仮に四十代まで不摂生を続けてしまったとしても、健康への投資には遅すぎるということはありません。何歳から始めても、必ずそれ相応のリターンは得られます。遅すぎるからと諦める必要はありません。適切な栄養摂取と運動を継続すれば、いくつからでも確実にリターンを得られます。

始めるのは「いま」です。「今日と言う日は、あなたの残りの人生の中で一番若い日」ですから。